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副島隆彦です。

私は、6月29日の定例会が終わって、翌日から1週間、中国への調査旅行に行っていました。今日帰りました。
今回は、日本人にとっては、旧満州(きゅうまんしゅう)である、東北三省(トンペイサンジョウ)である、黒竜江省(こくりゅうこうしょう)と、吉林省に行ってきました。

見渡す限りの どこまでも トウモロコシか、稲作(田んぼ)が、整然と、果てしなく続いていました。 哈爾浜(ハルビン)から、700キロ東まで車を飛ばして、 松花江(しょうかこう)沿いに、アムール河(黒竜江)のロシアとの国境近くまで行きました。 南に下れば ウスリー河ですが、 さすがに、中露戦争の 珍宝島(ダマンスキー島)までは行けなかった。 

 それこそ果てしなく穀倉地帯が続いていた。 おそらくアムール河の北辺まで、ずっと畑が続いている。品種改良された 稲(米)が、おそらく、日本のコシヒカリに近いものまでが、ものすごい勢いで生産されている。

土砂降りの雨が降った。ということは、5月に田植えをして9月に収穫するから、これだけの夏の暑さがあれば十分だ。 7、8月は、日本の夏と変わらない暑さだ。 ハエや蚊は、全くいなかった。100年前からの漢民族の入植者である、貧しい農民たちの 村が、10キロ置きぐらいに、数百戸(2千人ぐらい)ずつまとまって点在していた。

農民ひとり 1 ヘクタール(10000平方メートル)ずつ国からもらえる。
貧しい農民たちなのだが、農繁期が終わったのか、のんびりしていた。農業税(のうぎょうぜい)が、2003年に廃止になって( 胡錦濤=こきんとう=が政権を握って実施、断行した偉大な政策だ) 農民は豊かになったそうだ。 漢(かん)の時代からの過酷な農民税が、廃止されたのだ、という。

 若い子供たちは、いなかった。彼らは、おそらく都会の工場や料理屋とかに働きに行くのだろう。旧正月(2月)には帰ってくる。 最低労働の賃金で、月給1500元( 日本円で2万円)にはなる。 だから、コツコツ貯めたら、それなりのお金になる。

 冬は、零下30度( 記録的な寒さは、零下39度だそうだ)になるから、今の日本人は、冬の旧満州には、近づけない。だから、夏の今の時期にようやく私はこの極寒の地に行けた。 それなのに夏はこんなに暑い。 黒土(くろつち)の立派な土壌だ。 これなら東北三省で、中国全土の穀物を十分に供給できるだろう。

中国人は、食事にお金をかける。友人たちと毎夜のように外食して、300元(5千円)ぐらいを、誰かが出す。 日本人は、夕食の定食を、駅前のレストランで、ひとり800円の定食とか、食べる国民になった。私は、新潟空港から、2時間半で、ハルビンに飛んだのだが、新潟に帰り着いて、日本人の貧しさに、暗澹(あんたん)とした。

 中国でも最下層の人や、若者は、一食5元(80円)ぐらいで食べて、それで十分に生きている。中国の消費者物価は下がっている。 贅沢をいえば、すれば、きりがない。 今の日本の貧困層は、コンビニ弁当一日、200円を一個で済ませているという人たちが存在している。私は、今の日本の衰退国家、落ちぶれ続ける様子に、本当に、絶望的になる。

 中国の地方都市は、まだまだ穢(きたな)い。きたない建物が、そこらじゅうに建っている。だから、中国に行きたがらない人が多い。だが、上海では、日本の銀座通りよりも綺麗(きれい)な、そのうえ豪華に輝いている、ショッピング・ストリートが、20ぐらいある。高層ビルの建築のすごさは、今もちっとも衰えていない。

 地方都市でも、郊外の開発区には、数百本の、40階建てぐらいのタワー・レジデンスが、そこらじゅうで建設中だ。 地方では、そういう新築の高層アパートが、床面積100平方メートルで 丁度100万元(1600万円)ぐらいだ。中国の不動産バブルは、終わっている。もう3年前までのことだ。狂乱地価は中国にもう起きないだろう。 中国政府は、地方や農村で、一戸10万元(160万円)で買える、質素だがそれなりにきちんとした住宅を、数億戸、作ろうとしている。すべて 40階建てぐらいの高層アパートだ。

 中国の富裕層と共産党の幹部たちの、裏側での蓄財と腐敗(ふはい)の問題は、私の 次の6冊目の中国研究本で、徹底的に書く。 中国の 政府を、徹底敵に批判し続けている、知識層や 若者たちは、統一用語として、「権貴経済(けんきけいざい)」という言葉を、インターネット上で使う。この「権貴(けんき)」とは、権力者と貴族官僚たちで中国の支配者たちによる経済という意味だ。 

 今は、インターネットでの告発が、ものすごい勢いで起きているので、中国の、公務員(ものすごい数でいる。若者は公務員になりたがる。収入が安定しているから。日本と同じだ。このこと自体が、実は、人間の腐敗だ) たちや、警察や、役人たちの不正や、庶民いじめが、そんなには簡単に出来なくなっている。 記者(きしゃ、ジャーナリスト)が、記事として、新聞やテレビで、取り上げたら、即座に、腐敗して裏金を受け取っている公務員たち数百人が、一瞬で職を失う。どうかすると、投獄される。 中国の、この 官僚政治批判の、民衆の力のすごさと、不満の表明を、 日本の 反中国主義者(中国キライ人間たち)は、自分の目で、その「中国は崩壊する」を確認しに行けばいい。

 中国の成長は、まだまだ続く。それは、アメリカを鼻で嗤(わら)って、見下すほどのものになっている。それでも、中国社会の厳しさと、16億人もいて、彼らが、それぞれが必死に豊かになろうとしている様子に、外側からの目でしかない、私は、じっと考え込む。 すでに 個人資産で、日本円で、100億円ぐらい蓄財している富裕層の中国人が、500万人ぐらいいるだろう。 これが、まさしく 「権貴(けんき)経済」で、権力者化した共産党官僚たちとそれと深く結びついている私企業(民間企業)の一挙に成り上がった経営者たちの姿だ。

 だが、習近平(しゅうきんぺい、しー・ちんぴん)国家主席の号令一下で、公務員たちが、私企業に集(たか)って飲み食いすることは、出来なくなっている。 それでも、長い歴史を持つ(共産主義の、1921年からの90年の歴史など短いものだ)奥深い中国的な 社会の病巣と懊悩(おうのう)も続くのだろう。

日本もひどいものだ。日本の官僚たちは、小沢一郎革命を、自分たち、「法の番人たち」が自ら、法律を刃物に変えて、犯罪者となって、非合法で、勝利して、今も安倍晋三(あべしんぞう)のような、頭の軽い政治家( ボンボンの三代目)たちを、あやつって、自分たちの栄華を極めている。その罪の深さを、彼らは、そのうち思い知るべきだ。 私の 彼らへの憎しみは深い。

 中国は、どの国も持つ、腐敗の形を抱えたまま、今、「和讃(わかい)社会」なるコトバで、貧富の差の少ない平等社会を、目指している。それを、庶民たちが、笑いながら支持している。 貧富の差は、なくならない。どの国でもなくならない。なくそう、と安易に言う者は、知恵の足りない人間だ。貧富の差とは、その、真実は、就職差別の時に、現れるのだ。私たち、ひとりひとりの日本人も、学校を出て、就職しようとした時に、おそろしい就職の機会の無さと、裏口入学ならぬ、裏口入社(コネ入社) を味わった。 公務員試験に、堂々と受かったと言うようなものたちでも、本当は、コネ採用の公務員たちだ。

それは、どこの国にでもある、格差社会(貧富の差がある社会)の真実の姿だ。中国にも、これがあって当たり前だ。

 私は、今の日本で「格差社会を無くそう」というスローガンを、故意に、ばらまいているのは、財務省=国税庁=税務署であると、深く知っている。それは、格差の是正のことを言う振りをしながら、日本の資産家、金持ちたちから資産を税金で取り上げようとしている 悪どい 政治策略だと 分かっている。金持ち層を殺したら、その国に、文化と教養と芸術が育たない。余裕のある人間たちの穏やかな物腰、人間の優雅さ、というものが、死に絶える。だから、私は、「格差社会 は有って当たり前だ」という本も今、書いている。私の、日本の官僚(上級公務員)たちの実質支配のコンスピラシー(権力者共同謀議) への怒りは、深い。 

 中国の、旧満州が、ここまで豊かな穀倉地帯だったとは、行って見るまで分からなかった。 人間は、やはり現地に言って、現場を自分の目で見て、それから何かを言うべきだ。 毛沢東(あの残忍だった。しかし中国人の多くは複雑に彼の存在を国家の建設者として認めている) が、 「調査なければ判断なし。情報なければ判断なし」と言ったことを、日本人の知識層でも、軽く見ている。
中国人の深い知恵を、甘く見ている・

 ロシアとの西の国境の満州里(まんしゅうり、マンジューリ)が今、栄えているそうだ。そこから、ハルビンまで一直線に鉄道をロシアは引いて、それをさらに、ウラジオストクまで通した。 1898年から1902年ぐらいのことだ。
現在、この一週間、ロシアの極東艦隊と中国の海軍が、ウラジオストクあたりで、合同の軍事演習をやっている。この報道は日本ではわずかにしかしないだろう。 

 中国とロシアは、私が思っていたよりも、仲よくしている。ロシア人のビジネスマンたちが、ハルビンにも大連にもたくさん来ている。国境の町で、物々交換のような貿易を盛んにやっている。もう米ドルなしで、ルーブルと人民元での通貨決済が行われ始めたようだ。 
 
 中国の銀行員の女性事務員で、月給7000元(10万円)になっている。この金額は、熟練工の大工場の労働者たちと同じだ。公務員の幹部たちは、12000元(18万円)ぐらいになっている。公務員の方が、かならず民間企業(私企業)の従業員たちよりも月給が高くなるように、中国は、なぜか出来ている。
しかし、私企業では、ボーナス(特別収入)が、個人差もあるようだが、給料の一年分とか平気で出る。 本当だ。 だから、お金に関しては、中国人は、今の私たち日本人のようにしみったれていない。 おそらく、もう逆転したのではないか。 前述した、定食代の、食事代の逆転でも表れている。

今の日本は、中国よりもみじめだ。企業にしがみついて、働かないと、首になったらどうしょう、と若い人は、皆、悩んでいる。中国では、一番下の、お店の従業員たちで、おそらくこき使われている人たちがいるだろうが、しかし、彼らは、そんなお店は、すぐに辞めてしまう。 だから、経営者の方が、気を遣って、労働者を引き留めようとする。 二交代制で働くようだ。朝の8時から働いている者は、昼にそばの自分の部屋に戻って、昼寝をするようだ。それから、また出てくる。夜勤の12時までの従業員も同じく昼寝時間があるようだ。ということは、日本人の、昼寝なしの12時間勤務のような、きつさは中国にはない、ということだ。 

 中国の大都市は、どこでも、今は、レインジ・ローバーのようなSUV(スポーツカーのアウトドア用の車)が大量に走っている。日本円で400万円ぐらいする高級車だ。 交通事故の 接触事故も、すべて自動車保険で解決している。
中国ほど、高級車が走り回っている国はもうない。

この5月に私が行った、オランダやベルギーでも、庶民はほとんどが、日本の軽自動車を少し大きくした程度の1000CCぐらいの小型車だ。そうしないとあの中世以来の石畳(いしだたみ)の道をガタガタしながら走れない。黒塗りのレクサスような大型車は、いかにもお金持ち、経営者たちしか乗っていない。車で階級が分かるのが今の、貧乏垂れた、ヨーロッパだ。日本は、まだまだ大型車が走っている。しかし地方や田舎にゆけば、ほとんどが軽自動車だ。通勤用に使うと燃費の問題がすべてに優先する。

中国人はほとんどがスマホを持っている。私は、弟子たちが、「どうせ無理だから、先生は使わないほうがいいですよ」と言うので、今も携帯電話しか持っていない。実質的にスマートフォンは、すべて中国で作っている。高層ビルも自動車も中国がもう一番だ。 多少、粗悪そうに見えるが、そんなことは、あと10年すれば、もう解決しているだろう。

 私は、満州里(まんしゅうり)の南の、ハルハ 川のあたりで1939年に起きたノモンハン戦争の戦績にも行きたかった。 もう30年昔に、ノモンハンて、どんな遠方の僻地(へきち)だ、と思っていたのが、もう遠くない。新潟から、2時間半で、そこから電車で、5時間も行けば、ノモンハンの地だ。 

それから、長春(ちょうしゅん、旧「満州帝国」という世界の笑いものの旧新京) にも行って、731部隊(石井四郎中将の 細菌・化学兵器開発、実験、の舞台)にも行った。それなりに 証拠が集まっていた。戦争の時代の医師の軍人たちの狂気の状態での、国家作戦と命令であるとはいえ、本当に、人間が、国家と共に狂うと、ここまで残虐なことをするものだと、反省した。 生体実験で3千人ぐらいを殺している。 産経新聞右翼の、ザ・カルトオブ靖国(ヤスクニ)の、維新の会万歳の、「日本は中国で何も悪いことはしてない。すべては共産赤匪(せきひ)のやったことだ」の連中も、こういう戦蹟 めぐりをするべきだ。森村誠一の「悪魔の飽食」が出て騒がれたのが、1981年だから、もう32年になる。

  
 私は、高句麗(高句理)と渤海(ぼっかい)国の歴史、それから、契丹(きったん)・遼(りょう) のことと、金(女真=じょしん=族)のことも、知りたかった。朝鮮半島の歴史と、満州のあたりの歴史が、実感で分からなかった。それが、こんどの旅で分かった。ようやく東アジア史のすべてが、これで、私の頭の中で完成した。

副島隆彦拝




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