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明かりの消えるアメリカ

http://econdays.net/?p=489

アメリカ中で明かりが消えていっている――文字どおりに.コロラド・スプリングズは,街灯の3分の1を消して節約にはげむ試みでヘッドラインを飾った.フィラデルフィアからフレズノまで,全米で同じことが行われたり検討されている[1].

一方で,エリー運河から州連絡高速道路システムまで,かつて先見の明ある輸送機関への投資で世界を驚嘆させたこの国は,いまでは道路をつぶしているありさまだ:多くの州で,地方政府は維持できなくなった舗装道路を砂利道に戻していってる

そして,かつて教育を重んじた国が――すべての児童に基本教育を与えた最初の国が――いまや教育を切り詰めている.教師たちは解雇され,各種プログラムは取り消されていっている.ハワイでは,学年度そのものが劇的に短縮されつつある.しかも,あらゆる徴候は今後のさらなる削減を示している.

「他にどうしようもないんだ」と聞かされる.基本的な政府機能――過去何世代にもわたって提供されてきた基礎サービス――の費用はもうまかなえないんだ,とね.たしかに,景気後退で傷手を受けた州・地方政府が金欠なのは事実だ.でも,政治家が少なくともいくばくかの増税を検討する気にさえなれば,そう大した金欠ってわけでもない.

それに,インフレから守られた長期国債をほんの1.04%の低利で売れる連邦政府は,ちっとも金穴なんかじゃない.連邦政府は地方政府に援助を提供してぼくらの子どもたちとインフラの未来を守ることができるし,そうすべきだ.

ところがワシントンはほんの申し訳程度の助けしか出してない.それも,しぶしぶにだ.赤字削減を優先しなくちゃならん,と共和党員や「中道」民主党員は言う.ところがその二の句を継いで言い放つ言葉ときたら「富裕層減税は維持すべし」だ.この先10年間にわたって7000億ドルの予算コストでね.

実質的に,われらが政治階級の大多数は,優先順位をはっきりさせてるわけだ:アメリカの上位2%ほどの富裕層にクリントン政権の好況時に支払っていた税率にもどすのを頼むか,それとも国の基盤が崩壊するにまかせるか(道路なら文字どおりの「崩壊」だし教育なら比喩的な意味ので「崩壊」ですな),この2択をつきつけられた彼らは後者を選んでいる.

これは,短期でも長期でも破滅的な選択だ.

短期では,州・地方での削減は経済の脚を大いに引っ張り,とてつもない高失業率を永続化してしまう.

オバマ大統領のもとで浪費的なまでに政府支出がなされてるとかわめく声を聞くときには,州・地方政府のことに留意しなきゃいけない.そりゃまあ,みんなが思うほどでないにせよ,連邦政府はたしかに支出を増やしてる.でも,州・地方政府は支出を削減しているんだよ.両方を足し合わせると,実は大規模な支出増加は失業手当みたいなセーフティネット・プログラムでなされているだけ.これは不況が深刻なせいでコストが急増したから増えてるんだ.

つまり,刺激策は失敗したとさんざん吹聴されてるけど,政府支出全体をみてみれば,刺激策なんてほとんど打たれてないのがわかるんだよ.州・地方政府の削減がつづく一方で連邦政府の支出が尻すぼみになっているいま,支出増加から反転しつつある.

でも,富裕層減税をつづけるのだって財政刺激の一種にはちがいないんでしょー? いや,それはないって.教員の職を守れば,まちがいなく雇用援助になる.そうじゃなく億万長者にもっとお金をあげたってそのお金の大半は死に金になるのがオチだ.

じゃあ,経済の未来はどうなんだろう? 経済成長に関するあらゆる知識は,教育水準の高い人口と高品質インフラが決定的に重要だと告げている.いま台頭しつつある国々は,道路,港湾,そして学校の改良に猛烈に力を注いでいる.ところがアメリカではその逆をやってる.

どうしてこうなった? 反政府のレトリックを30年間もつづけた論理的帰結ってもんだね.なにかっていうと,課税で集まったお金はかならず無駄金で公共部門はなにもちゃんとできないと多くの有権者に信じさせてきたレトリックのことだ.

反政府キャンペーンはいつも決まって無駄遣いと詐欺への反対という体裁をとってきた.キャデラックを転がす「福祉の女王」宛ての小切手だの,むだに書類ばかりつくってる役人の群れだの,そういうのに反対するかたちをとってきた.でも,もちろんこういうのは神話だ.右派が主張するほどの無駄や詐欺なんて控えめにみてもなかった.キャンペーンが功を奏したいまになって,ほんとうは何が攻撃対象だったのかぼくらは目にしている:すごい富裕層以外の誰もにとって必要なサービス,公衆全体のための街灯やほどほどの学校教育みたいな政府が提供しなきゃ誰もやらないサービスが攻撃対象だったんだ.

この長年にわたる反政府キャンペーンでもたらされた結果,それはぼくらが破滅的なまでに道を間違えたってことだ.いまやアメリカは明かりのない暗い砂利道で立ち往生している




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